目指したのは落ち着ける上質な空間。
ただのトイレと侮るなかれ・・・器機も、広さも、以前と変わらないたった1畳の狭小空間ですが、この建築全体の雰囲気と統一感を感じてもらえるよう工夫を凝らしました。
腰壁にはアガチス無垢板(洗面同様)、床は踏み心地の良い織物調の強化シートを採用。壁面はうぐいす色の塗装仕上げに。全面木貼りとしなかったのは、狭小空間での北向きの小窓からの光を活かすためです。
天井のダウンライトは「グレアレス・ピンスポットダウン」を採用、光がむやみに広がらず、足回りだけに鋭角の光を落とします。これにより、窓からの光がより繊細により柔らかく広がる効果があります。
全体を引き締める黒のライン、その先には栃の木のコーナー棚も。トイレは何気なく細部に目が行く場所、だからこそ抜かりなくディティールまで造り込みました。